薄口しょうゆの健康効果

しょうゆの基礎知識

薄口しょうゆについてお話しする前に、まずは「しょうゆ」(醬油)についておさらいしておきましょう。

しょうゆは、穀物を主な原料として、醸造によって発酵させて製造します。ご存知の通り、日本料理における基本的な液体調味料のひとつです。日本の醤油は世界的にも有名で、100カ国以上に輸出されています。

現在、最も一般的なしょうゆは「こいくち(濃口)しょうゆ」です。しょうゆの生産量の約80%を占めており、普通「しょうゆ」というとこれでしょう。

江戸時代中期の関東地方でしょうゆは発祥したそうで、江戸料理の調味料として親しまれるようになりました。関東最古の醤油醸造業は「ヒゲタ醤油」なのですが、「溜りじょうゆ」の原料に小麦を配合したりして現在の「濃い口しょうゆ」の醸造法を確立していったそうです。しょうゆ特有の香りがして、たまり醤油と同様に濃い色をしています。

「溜りじょうゆ」は江戸時代中期までの主流のしょうゆでした。とろりとして旨味、風味、色も濃厚なのが特徴です。原料は大豆が中心で、味噌を絞り、その液体だけを抽出したものです。小麦は使ってもごく少量です。

「濃い口しょうゆ」と「溜りじょうゆ」は、いわゆる濃い色をしたしょうゆです。コレに対して「薄口しょうゆ」は見た目が薄いしょうゆです。次項で詳しくお話しますが、どうも「減塩しょうゆ」と混同されてしまいがちのようです。